学会発表・論文

これまでに学会で発表した中から主なものを掲載しています。

 

多くは、東洋医学やOーリングテストといった代替医療を背景とした発表で、オーソドックスな医療の常識とはかけ離れているものもあります。歯科医師等の医療担当者を対象として、問題提起の意味もあって発表したものであり、一般の方を対象として発表したものではありません。

 

 

 

Bi-Digital 0-Ring TestとCMS (Computerized Mandibular Scan) により治療位を決めた矯正治療について

 近年、咬合の異常と全身の諸症状(頭痛、耳なり、めまい、腰痛、喘息等)との係わりについて、非常に多くの治験が報告されるようになり、咬合の再構成や、咬合誘導の重要性が指摘されるようになってきました。咬合を再構成する方法としては補綴処置による方法と矯正治療による方法とが考えられます。矯正治療は、顎位を大きく変化させうる治療であるにもかかわらず、顎位、咬合関係、機能等を考慮、評価した治療は、十分に行われていなかったように思われます。
 私は治療目標となる顎位を、 Bi-Digital 0-Ring Test (以下BDOT)とCMS (Computerized Mandibular Scan)を参考に決定し、顎関節、頭頚部の筋肉、頚椎、各臓器、経絡等への影響に配慮を心掛けながら、補綴処置と同じような観点より、咬合を評価した矯正治療を行っています。

 Force System としてはDr.Kimの提唱するMEAW(Multiloop Edgewise Archwire)を用いると効果的なことが多く、目的達成のためには、特に歯列弓の拡大や、口腔内容積の増加が必要なことがよくあります。
 矯正治療を必要とする患者さんには不定愁訴を訴える方も多く、治療中に不定愁訴が出現することもしばしばあります。それに対しては、 BDOTを用いることにより治療法の決定、矯正力の大きさや方向の決定、予後の判定を行うことができます。

 

 

扁桃との関連を考慮した顎関節症状へのアプローチ

 多くの研究者や臨床家と同じく,咬合位の異常および顎運動の異常が,顎関節,さらには全身に重要な影響を及ぼしていると,筆者は考えている.しかし,患者が今訴えている疼痛や,開口制限,雑音といった症状は,ただ単に咬合位の異常,あるいは感染といった単一の要因により発現するのではないと思われる.症状は,いろいろな原因や誘因の重なり合った結果である.積み重なった原因や誘因を取り除くために,そのひとつひとつにアプローチしていくことが必要である.そのためには,可逆的な,生体にとって侵襲の少ない方法から試みるのが有効であろう.特に私たちのような末端の臨床において,器質的変化をまだ起こしていない,発症してからの期間の短い症例では,扇桃と関連した,感染症としてとらえた顎関節疾患へのアプローチは,臨床症状を取り除くために特に有効であると感じている.必要があればその後に,全身との調和を考えた咬合の確立を試みることは,もちろん有益な事である.
 今回は抗生物質,鍼,レーザーを併用しており,各々単独での効果は検討していない.しかし,従来の経験より抗生物質の投与だけで著効を得ることは困難であり,病変部へのドラッグアップテイクを増す手段を併用する必要がある.ドラッグアップテイク増強の持続時間の点では,レーザーより鍼の方が効果的と思われる.レーザーは鍼の効果を増すために使用している.鍼をした所にレーザー照射することで,東洋医学でいう補潟が自動的になされるのではないかとも考えている.症例5のケースのように抗生物質の服用がなくても改善することもあり,鍼またはレーザー単独で十分効果をあげる可能性もあるが,この点は今後の検討課題である.
 ドラッグアップテイクを増す手段として,耳のツボを利用したのは歯科臨床において手軽に利用でき,患者に不要な恐怖心を与えないためだが,非常に有効であった.
 症例5でも指摘したとおり,ピアスは全身に非常な悪影響を及ぼしていることも多々あるようであり,適切な指導が必要と思われる.

 

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扁桃との関連を考慮した象牙質知覚過敏症の治療

 象牙質知覚過敏症に対して,扁桃の炎症を考慮して耳のツボを併用した抗生物質の投与を行ったところ顕著なな改善を経験した.また扁桃に関連した耳のツボの刺激はドラッグアップテイクを増す手段として,歯科では非常に有効であると思われた.

 

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舌痛症に対する抗生物質投与経験

 舌痛症に対して,扁桃や膵臓・牌臓の感染症を考慮して,耳の異常点(Hlポイント,H2ボイント)を併用した抗生物質の投与を行ったところ顕著な改善を経験した.
 また扁桃や膵臓・牌臓に関連した耳の異常点の刺激は,ドラッグアップテイクを増す手段として,歯科では非常に有効であると思われた.

 

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咬合異常に起因する頭位の変化に対する色彩療法の可能性

 近年,咬合の異常が全身に影響するとの指摘が多くなされるようになってきた.咬合の異常に伴う姿勢や頭位の変化に対する指摘も多くなされている.この咬合の異常に伴う姿勢や頭位の変化に対して,一部では咬合治療が積極的になされている.また姿勢や頭位の改善が,咬合治療の成功の1つの目安だとしている報告も多い.咬合治療に関しては,スプリントやフルマウスのリコンストラクションといった長期にわたりかつ大掛か
りな治療が当然だという風潮すらある.

 私も全身との関連を考慮しての咬合治療の必要性,有用性を確信する者の一人である.しかし,咬合治療は
不可逆的であり,多くのデメリットを持つことも周知の事実である.咬合治療は必要に応じて慎重になされるべきであり,その必要性に関して十分に考慮すべきであることは論をまたない.
 今回,症例1では人為的に作った異常な咬合位に起因する頭位の変化に対してカラーテックスで調整し,正常化することができた.また,症例2では咬合位を補正したのと同等の効果をカラーテックスで得ることができた.すなわち,咬合異常に起因する姿勢や頭位の変化し対して,色を用いて経絡を調整するだけで改善する可能性が示唆された.また逆に,咬合の異常は経絡を乱しており,その乱れが姿勢や頭位の変化として現れるとも考えることができる.
 経絡を調整することで頭位が正常化するのは,靭帯や筋肉を経過する経絡を調整することで骨格の歪みも改善されるからだと考えている.
 われわれは,治療上のいろいろな難局面において,より大きな刺激や大掛かりな処置により対処しようとしがちである.しかし,生体はほんの小さな刺激やきっかけで正常化するものなのかも知れない.われわれは,もう一度各々の処置の本当の必要性,効果,意義について評価し直すべきであろう.

 

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中心咬合位の異常が後大脳動脈分布領域等に及ぼす影響について

 咬合不正に関連すると思われる不定愁訴を持つ患者や、明らかに中心咬合位に問題があると考えられる患者にバイデジタル O-リングテストを行った。
 明らかに中心咬合位に問題を持つと考えられるが、強い自覚症状を持たない多くの症例においては、安静位における顎関節の代表点、肩井、第七頚椎、後大脳動脈の分布領域、労宮等の各診断点は±0であった。 一方中心咬合位において咬合させると、ほとんどの症例においては診断点は-4となった。
 また、不定愁訴を自覚し、診断の時点で、頭痛、強い肩の痛み、こり、手のしびれ、機能障害等を持つ場合は、安静位における診断点はマイナスを示すが、中心咬合位においてはさらにマイナスの傾向は強くなった。
 次に顎関節の診断点がバイデジタル Oーリングテストでマイナスにならないように、中心咬合位をワッテ等を用いて変化させると、マイナスとなった他の部位の各診断点がプラス傾向へと変化した。
 以上の診断点の変化を考慮することにより、従来困難とされていた咬合治療の予後の判定に役立つと考えられる。特に中心咬合位の異常が後大脳動脈分布領域に、影響を及ぼす可能性がある。この事より脳低血圧症候群との関連が示唆され、長時間の不適切な中心咬合位でのクレンチング等により、疼痛閥値の低下、不眠、憂鬱等が引き起こされることもあると考える。

 

 

Two case reports of antibiotic medication against bruxism and articulation by using Bi-Digital O-Ring Test

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Two case reports of antibiotic medicatio
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Antibiotic medication for cases with limited mouth opening

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ANTIBIOTIC MEDICATION FOR CAGES WITH LIM
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